1.検討会趣旨

中海・宍道湖圏域は、山陰地方では唯一10万人以上の3都市が連担する「60万人都市圏」であり、山陰地方の産業活動を牽引する役割が求められています。

今後の更なる人口減少社会を見据えても、この「60万人都市圏」の持続的な発展が必要であり、そのためには圏域内に分散する資源の連携や圏域内外の人・モノの流れを活性化させる「中海・宍道湖8の字ネットワーク」の道路整備が有効であると考えています。

本検討は、この有効性を確認するため、「中海・宍道湖8の字ネットワーク」整備によって発現すると想定される経済効果等について、広い視点で検討・分析を行ったものです。

 

2.検討成果(概要)

○背景、課題

中海・宍道湖圏域では、概ね20年後には人口が約1割減少する見込みであり、人口減少による交通(移動)量減少は、地域の経済衰退や都市サービス(生活の質)の低下を引き起こし,更なる人口減少等をもたらす負のスパイラルが危惧される。

○調査・分析内容

中海・宍道湖圏域の現状分析、モデルによる道路整備の経済効果分析、圏域内の企業・地域代表者の方々へのヒアリング調査、圏域内の企業経営者・関係者の方々へのアンケート調査等を実施。

○検討結果、今後の対応の方向性

・道路ネットワーク整備は、人口減少下でも交通(移動)の利便性をあげることで交通(移動)量の維持・増加が見込まれ、圏域の付加価値額を押し上げる効果が期待される。(整備にあわせた圏域内での付加価値創出の取り組みは不可欠)

・アンケートの結果、「中海・宍道湖圏域の人口が将来1割減少したとしても、経済規模を維持・拡大すべき」と回答した方が9割以上。

・中海・宍道湖8の字ネットワーク整備をきっかけとして、圏域内の企業活動など産業づくり・地域づくりの活性化に向けた様々な取り組みにより、約850億円/年の付加価値額拡大を目指すべき、との結論を得た。

 

3.検討成果の活用方法

この検討成果については、中海・宍道湖圏域の行政機関や経済団体・企業等に情報提供するとともに、中海・宍道湖8の字ネットワークの整備促進に向けた要望活動等で活用してまいります。

 

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